たくさんのお酒を販売している正木屋商店は伊勢滝のわき水で仕込んだ「伊勢滝の風」や、村特産の山ぶどうワインの「紫輝」などが販売されています。
さて、酒屋さんの店頭につるさがっているくす玉のような丸いモノは何か知っていますか?
この丸いモノは「杉玉(すぎだま)」といいます。
今は飾り物となっていますが、昔は杉玉を「酒の熟成度の目安」として活躍していました。杉玉は杉の葉っぱを、まだ青いうちに丸く形を整えます。そして、青い杉玉を店頭につるさげます。当然植物なので青い杉玉もやがて枯れて、茶色くなります。この、茶色くなった時期が、お酒が熟しておいしくなった頃なのです!昔を生きていた人々は、杉玉が枯れた頃を見計らってお酒を買いに来ていたのですね。
{山と語り流に思ひ 風に聞き雲と遊ぶ うるはしき心のしらべ あめつちとともに}
この詩はご存じの方もいると思いますが、唐木順三先生がつくった詩です。今はこの詩に曲が加えられ、歌として長年宮田中学校で歌い継がれています。誇りある詩をつくった唐木順三先生が生まれた家がいにしえの商店街の中にあることを知りました。
現在の「竹屋」という店は唐木先生が生まれた家でした。
唐木先生は亡くなる2年前に、「あめつちとともに」の詩を作りました。この詩を「八九会」という同窓会グループが石碑を建てて、畑田一心先生が詩にあわせて曲を作りました。「あめつちとともに」は今も多くの方々から愛されています。